健康診断受けてますか?自分のカラダは、自分で守ろう!!

今、健康志向が高まる中、食事やサプリメント、運動などさまざまな分野で多くの取り組みが行われています。より健康的に、より美しく、より長生きを…と考え、試行錯誤に取り組む方は多いのではないのでしょうか?
そんな中、疾病予防に取り組む方も多くいらっしゃると思います。テレビでも、芸能人が健康診断を受ける様子を取り上げている番組が多くみられるようになりましたね。そういったものから、疾病に関する情報を得ている方がいるかと思います。情報社会が進み、インターネット上からも知識を得ることができます。しかし、その情報だけで、自分の体が今どのような状態にあるのか判断できますか?これから先、どうなる可能性があるのか予測できますか?自分の体を健康に保っていくためにはどうすればよいのかを考えてみましょう。

健康診断の必要性

情報社会の今、私たちは容易に多くの知識を得ることができます。健康維持のために、情報収集に力を入れる方は多いと思います。しかし、医学の世界を理解するのは大変難しく、もし判断を誤ったら危険にさらされてしまうこともあります。多くの情報を得ても、それを自分で判断するのは難しいものです。そんなとき、健康診断を受けることで、しっかり自分の体の状態を知ることができ、医師からの助言で正確な知識とこれからの注意点を得ることに役立てることができます。
何か症状を感じたとき、また症状がなくても事前に自分の体を知っておくことは大変重要です。疾患によっては、何年も症状がなく進行しているものもあります。そういった意味でも、知識だけを詰め込んでただ想像するより、実際に健康診断を受けて、しっかり自分の状態を把握することは大変重要なことだと言えます。自分では気づかない病気を早期発見できれば、早期治療を受けることができます。健康診断の目的は、病気の早期発見にあるのです。
会社・企業などに所属している方は、定期的に健康診断を受ける機会があるかと思います。しかし、学生・主婦・自営業などでは、計画的に取り組まないとなかなか健康診断を受ける機会は得られないかもしれません。自分の体は自分で守る、とても大切なことですよね。億劫にならず、積極的に受けるようにしていきましょう。

健康診断でわかること

 では、健康診断を受けることでどんなことが分かるでしょうか?一般的に行われる検査項目を下記にまとめましたので、参考にしてみてください。

〈身長・体重測定〉

 肥満度を知ることができます。また、腹囲測定をすることでメタボリック症候群の兆候を知ることもできます。ヘソの位置で腹囲を測定し、男性は85cm以上、女性は90cm以上という基準が設定されています。これを上回り、なおかつ血清脂質、血圧、血糖値の内2項目以上の検査値に異常があるときにメタボリックシンドロームを診断されます

〈血圧〉

血圧は、血液が血管を流れる時に内壁にかかる圧力のことを言います。まず、心臓に血液が溜まります。溜まった血液が、心臓が縮むことで勢いよく血管に送り出されます。このときに血管の内側にかかった圧力を「収縮期血圧」(=最高血圧)といいます。そして、血液が全身を流れ心臓に戻ってきて拡がったときの血圧を「拡張期血圧」(=最低血圧)といいます。
基準値:収縮期血圧(最高血圧)140mmhg未満
拡張期血圧(最低血圧)90mmhg未満。
気を付けなければならないのは、収縮期血圧が160mmhg以上、拡張期血圧が100mmhg以上です。これらの値は、要治療域といえる値です。血圧は、緊張したり走ったりすることで上昇します。そのため、安静を保ち、深呼吸をするなどで心を落ち着かせてから測定することが大切です。基準値から外れた場合に考えられる疾患は、高血圧症、動脈硬化、心疾患、脳血管疾患などです。

〈血液検査〉

血液は、全身を巡って、酸素や栄養を届ける役割を果たしています。そして、二酸化炭素や老廃物を回収する役目を担っています。そのため、血液検査をすることによって、全身の健康状態がよくわかるのです。つまり血液検査は、血液の病気はもちろん、全身の状態を把握するために欠かせない検査といえます。一般的な血液検査には、下記のものが挙げられます。
・赤血球:酸素を運びます。赤血球が減少すると貧血になります。増加すると血管内の流れが悪くなります。
・白血球:体の中に入ったウィルスや細菌などから体を守る免疫機能の役割を果たします。白血球は、骨髄で作られます。骨髄に異常が起きたときには、白血球が増加します。そして、白血球を作る細胞の働きが低下したときは、減少します。白血球数を調べることで、さまざまな疾患が分かってきます。数値が高いときでは、膠原病・感染症・アレルギー疾患・白血病・癌などが考えられます。数値が低いときは膠原病・癌などが考えられます。しかし、これはあくまでも目安で、必ずしもこの数値だからと言っていずれかの病気にかかっているというわけではありません。体調によっても変動しますので、医師の診察を受けてしっかり診てもらうことです。
・血小板:血管が損傷して出血したとき、その血管が治るまで血液が流れ続けるのを防ぐために傷口を塞いだり、血液が固まるよう働き、出血を止める役割を果たします。血小板が増加すると血の塊(血栓)ができやすくなり血管が詰まりやすくなります。減少すると出血しやすくなり血が止まりにくい、青あざができやすいといったことが起きます。血小板が異常に増減するということは、白血病や再生不良貧血、紫斑病などの重大な病気がかかわっていることが多いです。また、血の塊(血栓)ができることで、それが何かの拍子で心臓に飛ぶ(心筋梗塞)、脳に飛ぶ(脳梗塞)などといった重大な疾患を引き起こすきっかけとなります。
・ヘマトクリット:ヘマトクリットは、血液中を占める血球の体積の割合を示した数値です。貧血検査などに利用されます。ヘマトクリットと赤血球、ヘモグロビンの3つを分析することでどんな種類の貧血がおおよそ見当つけることができます。

〈尿検査〉

尿検査では、腎機能や糖尿病疾患を知ることができます。腎臓は、血液の中から体内の老廃物や余分なものを分けて尿として排泄する役割を果たします。注目すべきものは尿たんぱく検査です。たんぱくは、人間が活動する上で重要な役割を担う栄養です。これが尿中に排泄されるということは、何らかの異常が疑われます。

〈便検査〉

 便検査では、胃がんや大腸・直腸癌やポリープなど、消火器疾患を調べることができます。便に血液が混じっている場合、大腸癌の出血や痔による出血が考えられます。黒いタール状の便では、胃や十二指腸の潰瘍や癌による出血の疑いがあります。黒い便となるのは、出血点から排泄されるまで時間がかかり、血液が黒く変色されるためです。
 
 これらの他にも血液検査では、動脈硬化の要因となるコレストロール値など脂質検査、肝機能検査、糖尿病などの指標となる代謝検査を知ることができます。また、胸部レントゲンでは、肺の形状や肺がん、結核、肺炎、気胸などさまざまな疾患が発見できます。心電図では、心機能と異常時の部位・程度などを知ることができます。

早期発見・早期治療で、健康な日々を送ろう!

 健康診断は、今までどれだけ自分の体を大切にしてきたか、その評価・成果を知る機会といえます。病気を患って長く生き延びるより、より健康的に、そしてQOLを高めた生活を送りましょう。健康診断を定期的に、積極的に受けて、自分を大切にして人生を楽しく輝かしいものにしていきましょう。

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