健康に対する意識が高まる中、食品やサプリメントなどさまざまな商品が開発されています。また、研究により新たな健康食品の発見もされています。
今回、そもそも健康食品とは何なのか、健康食品の種類にはどんなものがあるのか、最近話題になっている健康食品についていくつかピックアップしました。そして、それらが私たちの健康にどのように影響し、効果についてまとめてみました。
健康食品ってなに?
厚生労働省による「健康食品」とは、‛広く健康の保持増進に資する食品として販売・利用されるもの全般を指しているもの’としています。この健康食品の中で、国が安全性や有効性に関して基準などを満たしたと判断されたものに対し「保険機能食品制度」というものを定めています。聞いたことがある方も多いでしょう。健康食品は、「健康食品」、「機能性表示食品」、「栄養機能食品」、「特定保健用食品」の4つに分類されています。その内の「機能性表示食品」、「栄養機能食品」、「特定保健用食品」は、保健機能食品とされています。健康機能食品制度は、健康の維持や増進に役立つもので、食品の場合はその機能について、また国の定めた栄養成分については一定の基準を満たす場合にその栄養成分の機能を表示することができる制度のことをいいます。
健康食品の種類
市場にはさまざまな種類の健康食品が出回っています。その数は計り知れません。その中で、今話題となっているものをいくつかあげました。そして、その特徴を簡単に記します。聞いたことあるけど、それって一体なんなの?どんな効果があるの?と思っている方がいたら参考にしてみて下さい。
健康食品…「ライスミルク」「ユーグレナ(ミドリムシ)」「チアシード」「アーモンドミルク」「ココナッツオイル」
【ライスミルク】
主な原料はお米(玄米)です。炭水化物を多く含みますが、牛乳に比べて低カロリー・低脂肪なのが特徴。コレステロールは含みません。ビタミン、ミネラル、食物繊維などが多く含まれ、人間が必要とする栄養素が豊富に含まれています。そして、ガンマ、オリザノールも含むことから、コレストロール値の改善に役立ちます。米と水分を滑らかになるまですり合わせることで、栄養分をそのまま摂取することができるのです。玄米が原料ですから、代謝が良くなり肌のターンオーバーが正常化され美肌効果が得られます。また、玄米には食欲を抑制する作用もあると言われています。また、カリウムも豊富に含むため、余分な塩分を排出し、むくみ解消、デトックス効果も狙えます。大豆・小麦・乳アレルギーの方やベジタリアンの方がミルクの代用として好まれているようです。
【ユーグレナ(ミドリムシ)】
「ムシ?!」と聞いて驚く方もいるかもしれませんが、これもまたすごいのです。ユーグレナとは、’藻’のことで、その和名がミドリムシ。なので、ユーグレナとミドリムシはイコールとして捉えられています。このユーグレナの何がすごいのか?まずは、約60種類ほどの栄養素があること。すべての栄養素を書き出すことは省略しますが、ビタミン、ミネラル、アミノ酸はもちろん、魚がもつ不飽和脂肪酸DHA、EPA、なども含まれています。植物性・動物性双方の性質を持ち合わせていますからすごいですよね。そして、細胞壁がないことから吸収率がアップ。効率よく吸収されるということです。また、パラミロンというβグルカン成分が含まれていること。これはユーグレナしか持っていない成分なのだそう。表面に無数の小さな穴があり、そこにコレストロールや中性脂肪など体内の不要成分を吸着させて便として排泄する役割を果たします。消化されにくい特徴もあり、また、クロロフィルも豊富に含んでいます。便通改善に役立ち体内をすっきりさせ、そして免疫力もアップさせてくれる作用があるのです。
【チアシード】
中南米を原産とするシソ科の植物の一種です。とても小さくプチプチした触感です。チアシードもスーパーフードと言われていますが、やはり栄養価が高いのです。水とチアシードさえあれば生きていけるとまで言われています。代表的な栄養素としては、たんぱく質、ミネラル、ビタミン、オメガ3脂肪酸、必須アミノ酸(8種類)、食物繊維。大さじ1杯で一日に必要な栄養素の半分が摂取できると言われています。このチアシードが注目されているのはダイエット効果。水を含むことで10倍にも膨らみ腹持ちが良くなります。また、食物繊維を多く含みますので便秘の解消やデトックス効果が期待できます。他の食材でも食物繊維を摂取できますが、チアシードは調理するなど、火を使うことなく摂取できるのが人気の秘訣ですね。
【アーモンドミルク】
アーモンドミルクもライスミルク同様、牛乳に代わる‛乳アレルゲンフリー’として注目されています。食物性飲料であり、アーモンドをすり潰して作ります。低カロリーで、アーモンドに含まれるビタミンEや食物繊維を豊富に含んでいるのが特徴です。ライスミルクと比較すると、ビタミンE含有量が多いことが特徴。ビタミンEは、‛若返りのビタミン’と言われ、活性酸素(体のサビの原因)を防ぐ働きがあります。また、脂溶性ビタミンであるため、油と一緒に摂取することで効率よく吸収されます。アーモンドミルクには上質な脂質が多く含まれているので、効率よく摂取できますね。脂質を摂取して太らない?と不安に思う方がいるかもしれませんが、アーモンドにはオレイン酸も豊富に含まれており、血中のコレストロールや中性脂肪をコントロールする働きを持っています。また、アーモンド自体はコレステロールがゼロなので嬉しいですよね。
【ココナッツオイル】
これも最近では当たり前のように耳にしますね。ココナッツオイルには、中鎖脂肪酸という成分が含まれます。これは、すぐにエネルギーに変えやすく太りにくい脂肪酸です。また、動物性脂肪の燃焼を助ける働きがあります。ダイエットに効果的ですね。そして、もう一つの特徴が「ケトン体」。ブドウ糖の代わりにケトン体がエネルギー源になります。中鎖脂肪酸が肝臓で分解されることで、このケトン体ができます。これの何がすごいかというと、認知症の改善につながると言われているからなのです。認知症は、脳のエネルギー源であるブドウ糖をうまく利用できなくなるのですが、このブドウ糖の代わりにケトン体ができることで、認知症の改善効果に期待されているそうなのです。その他にもこのケトン体が活性酸素を除去する働きがあるともされています。ココナッツオイルは、食べるだけでなく、皮膚や髪に塗ることもでき、保湿作用から皮膚症状(アトピーなど)の改善も見込めるとのことです。他にも、免疫力の向上、便秘解消、美容効果など多くに役立ちます。
健康食品を活かしていくために…
いかがですか?共通して言えるのは、便秘解消、ダイエット効果、高栄養でしたね。主に良い特徴・効果をあげましたが、その摂取方法やタイミング、調理方法などから効果が減少したり、逆に悪い影響を及ぼすことも考えられます。偏った摂取は控え、幅広い食事を心がけて楽しんで摂取していきたいものです。